血圧
診察室で血圧を測られると、血圧が上がってしまう方が多く見られ
「自宅で計るとこんなに高くない」といわれます。これは血圧を測ら
れるいうストレスで上がるのです。
私はまず座位で測定します。高ければ深呼吸して戴いて計り直しま
す。それでも高ければベッドで計り直します。
深呼吸を5〜6回してから計りなおししますと血圧が10〜30位下がる
方を多く経験しています。
特に車を運転してきた後とか急いで来られた時はかなり上がってい
ます。血圧計をお持ちの方なら、自宅で計ると低いことが多いのを経
験していることと思います。
それではこの中でどれが本当の血圧なのでしょうか。そし何を基準
にして血圧が高いとか低いとかいううのでしょうか。どの血圧が本当
の血圧かを知りたいと思いませんか。
これらの血圧値はすべて本当の血圧なのです。血圧は心臓が脈を一
つ打つ毎に変わります。
ここで問題は一日のうちで血圧の高い時間がどの位あるかなのです
。血圧が基準より高いと動脈硬化が進みます。
動脈硬化は老化現象です。即ち血圧の高い時間が長いほど身体は老
化します。もし私の所で血圧を測る時だけ高いのでしたら全く問題あ
りません。
自分で血圧を30分とか一時間毎に計るのは困難です。血圧の変化を
調べる最も良い方法は少なくとも一日、即ち24時間連続で計ることで
す。良い方法はホルター血圧計で血圧を24時間経時的に測る方法です。
これによって、家での血圧、労作時の血圧、就寝中の血圧などを
調べることができ、本当の高血圧か、精神的緊張による一過性の高血
圧(これを「白衣高血圧」と呼んでいます。)かを見極めることがで
きます。
ホルター血圧計は患者さんに負担がかかります。
24時間連続測定に変わる簡便方として自宅で朝起床後1時間と就寝前
の2回血圧測定方があります。
私は患者さんに血圧手帳を渡して血圧を記録して戴きこれを治療の
基準にしています。
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